いつもご利用いただいているMさんからのご依頼で、オーダーメイドの車いすの会社までの往復でした。
会社名は車いすのさいとう工房さん。 東京都墨田区本所にあります。
ちなみに、墨田区は私が開業するために修行に行った場所でもあります。 墨田屋という介護タクシーで研修させてもらい、 それはそれはつらくて厳しい修行で・・・。
話がそれましたが、研修中の場所でもあったところに車いす屋さんがあったなんて知りませんでした。さすがもの作り創出拠点の墨田区です。裏通りは町工場がたくさんあります。
ビーゴ・カンパニーの車両です。Mさんは吸引器などを搭載している車いすのため電源確保が絶対条件です。
Mさん本人です。この車いすを体に合わせて作ってもらうそうです。現在の車いすは意外と小回りが利き操作しやすそうに見えていたのですが、やはり少し違和感があるようです。毎日使う本人ではないとわかりませんね。素人の私から一つお願いをしました。それは「250kg」を超過しないでくださいと。笑われましたがひと昔前は確かにバッテリーだけで50㎏あったそうです。ハイエースのリフトは最大重量は250kgまでですのでお願いします!
さいとう工房外見です。なかなか味のある建物です。こちらに移転してきて20年になるそうです。この向かいの建物には車いすで入れるおしゃれな会議室もあります。
さいとう工房さんの入り口スペース飾ってあるポスターが目を引きます。室内はモノ作りのいい雰囲気が漂っています。
工房室内は男のガレージを思わせる木造づくりです。多分自分たちで作ったのではないかと思います。トイレも木造ドアでタッチ式の自動ドアをモーターで動かしてました。この辺はお手の物なのだろうと感心して観察していました。
さいとう工房の代表の方が直接出迎えてくれました。JISマーク承認で6輪の電動車いすはこの方が初めて作ったそうです。今は海外に車いすを送ったり、海外からの視察団を積極的に行っているそうです。有名人もかなり訪れるらしく壁には記念写真がいっぱい飾られていました。
上記の写真は車いすの方が座ったまま清掃できる車です。車いすの人でも仕事ができるようと考えたものだそうです。青い前部のブラシマシンは外れる仕組みになっています。
和室用車いすです。座面が床にまで下がる仕組みです。背もたれの後ろの部品がモノ作りの墨田区を思わせます。ご近所の工場で各パーツを作ってもらっているのかな。よく考えられています。
代表が言ってたことで印象に残っているのは「オリジナルの車いすじゃダメなんだよ。うちしか作れなくなるから。例えばパーツやネジを共通にしたら組み合わせの違う車いすができるでしょ!これからは脱オリジナルを目指してるんだよ。」と熱く説明をしてくれました。先を見ている経営者だなと思いました。